「古民家暮らしをしてみたいけれど、どのようにして物件を探したらいいのかわからない」という方は少なくないと思います。また「ハードルが高そう」というイメージもあります。
古民家物件の数はそんなに多くないので、古民家暮らしを実現するには、時間と労力が必要となりますが、自分だけの住まいを見つけることが出来るという楽しみがあります。
しかし古民家は物件によって建物状態が大きく異なるもの。古民家リノベーションは、正しい認識をもって行動することが大切です。
ここでは、古民家を探す方法や、物件を選ぶ際のポイントや注意点などを解説します。
■どんな地域がよいか
まずは地域を決めるのがスタートです。思い出の土地,憧れている土地など、住んでみたいと思う地域をいくつかピックアップしてみましょう。Googleストリートビューを活用するのもいいです。
そのうえで、下記の点を考えてみましょう。
○ 気候,自然環境
○ 医療,教育環境
○ 距離や交通アクセス
○周辺環境(交通量・日当たり・治安 等)
○ 仕事の充実度
気候や自然環境、医療や教育環境は、暮らしやすさや生活の質を保つために重要な要素です。
また、田舎暮らしを希望される方も、都市部へのアクセスを考慮しておくと、ライフスタイルが変わったときに対処しやすくなります。
パートナーがいる方は、お互いの実家の中間点となるエリアを選ぶのもいいでしょう。
そして、転職を伴う場合は引っ越し先でやりたい仕事があるかも重要です。
■古民家物件の探し方
1.自治体の空き家バンクを利用する
誰でも利用できるのが、自治体が運営する空き家バンクを利用する方法です。空き家バンクとは空き家を売りたい・貸したいと考えている所有者の情報を登録し、空き家を買いたい・借りたい人をマッチングさせるサービスです。 自治体が運営しているため仲介手数料はかかりませんが、登記費用などは必要になります。相場よりも安く購入できる物件も多く、中には古民家の情報や0円の物件もあります。 相場を知るため、まずは一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
2.不動産サイトなどインターネットで探す
空き家バンク以外にもネットの不動産ポータルサイトなどで古民家を探す方法もあります。
大手の不動産情報サイトには、数百万におよぶさまざまな物件が掲載されています。広い地域の中からあらゆる物件を選べる点は大きな魅力です。気に入った物件があれば、サイト上から不動産会社に問い合わせることもできます。
しかし物件情報は多いものの、一般的には新築や築浅物件の人気のほうが高いため、古民家の場合は探しにくいと感じることも。検索条件を工夫しながら探していきましょう。 販売実績豊富な不動産会社と付き合えば、古民家購入の注意点や地域の情報を直接入手できることもあります。
3.地域の人や自治体の紹介物件を探す
自治体の中には、防犯上の理由から空き家バンクを活用していないケースもあります。また知らない人には貸したくない等さまざまな理由で、持ち主が公にしていない空き家も数多くあります。 地域の方や自治体の空き家対策の担当者などと繋がりを持つことで、思わぬ物件に出会うケースもあるようです。
4.自治体の支援制度を活用する
長く人の住んでいない空き家は倒壊の危険性があるなど、自治体にとっても頭の痛い問題です。そこで中古物件を購入した移住者に購入費用や改修費用を補助する制度を準備している自治体が数多く存在します。 自治体によって補助金の金額や対象になる条件はさまざまですが、中には百万円以上の補助金が受け取れる自治体もあります。移住費用を安く抑えるため、ぜひチェックしてみましょう。
5.自分で探す
自分で探す際は、家族や親戚、友人などに普段から「古民家を探している」と伝えておくのがポイントです。知り合いからの紹介であれば、安く購入できることもあるかもしれません。
また、住みたい地域を実際に歩いてみたり、離れた場所ならgoogleストリートビューを使って探索してみたりするのもひとつの方法です。地域の風土や古民家の特徴を知ることができ、暮らしをイメージしやすくなります。
売り物件や賃貸物件には不動産会社の看板が設置されているので、気になる物件を見つけたら問い合わせてみましょう。業者やサイトを通じて探すよりも時間がかかる可能性が高いので、先述した方法と並行して行うのがお勧めです。
■どんな古民家がリノベーションに向いているか
1. 構造が単純な古民家
柱や梁などの構造体が太く、しっかりとしている古民家は、間取り変更などのリノベーションがしやすいです。また、土間が広くとられた古民家も、リノベーションしやすいといえます。
2. 傷みが少ない古民家
基礎や柱、梁などの主要な構造体に傷みが少ない古民家は、リノベーション費用を抑えることができます。
・基礎が傾いたり、ひび割れたりしている
・柱や梁が腐食したり、シロアリに被害を受けている
・屋根が傷んでいたり、雨漏りしている
・壁に亀裂が入っていたり、カビが生えている
・水回りの設備が古くなっていたり、漏水している
そのような場合は修繕が必要です。
3. 法規制を満たしやすい古民家
建築基準法などの法規制を満たしやすい古民家は、リノベーション後のトラブルが少ないです。具体的には、接道幅が4メートル以上ある古民家や、建ぺい率が30%未満の古民家などが該当します。
4. 希望する設備を導入しやすい古民家
キッチンや浴室などの設備を希望する場所に設置しやすい古民家は、リノベーションしやすいです。さらに、上下水道やガスなどのライフラインが引かれている古民家は良いです。
5. 立地条件が良い古民家
駅や学校、病院などの公共施設に近い古民家は、利便性が高いです。また、景観の良い古民家は、資産価値も高くなります。
★古民家の劣化具合や耐震性は入念にチェックする必要があります。
多くの古民家は現行の新耐震基準をクリアしていないので、耐震性に不安を感じている方は多いです。しかし、築100年超の古民家が存在するように、古民家だからといって必ずしも耐震性に劣るわけではありません。
古民家は現代住宅とは異なり「伝統構法」という手法で建てられていることが多く、伝統構法は地震の揺れを逃して倒壊を防ぐ「免震構造」になっています。ただ、木材が劣化すれば耐震性は弱くなるので、耐震に影響する劣化がないかは十分に確認しましょう。
また、古民家は湿気で木材が腐らないように通気性を重視した造りになっています。そのため、 どの程度断熱性があるかは事前に確認しておくことが大切です。
耐震性についてはこちらをご覧ください↓
https://www.shaji-okadakoumuten.com/blog/taisinn/165867
■古民家移住で利用できる支援制度
古民家移住を検討されている方にとって、自治体や国が提供する支援制度は大きな助けとなります。代表的な制度は以下の通りです。
1. 移住支援金
移住を促進するため、移住者に対して現金が支給される制度です。支給額は自治体によって異なります。一般的には100万円~300万円程度です。
2. 住居取得支援金
古民家などの住居を購入または賃貸借する場合に、補助金が支給される制度です。補助金の額は自治体によって異なりますが、一般的には100~200万円程度です。
3. リフォーム支援金
古民家を購入後にリフォームを行う場合に、補助金が支給される制度です。補助金の額は自治体によって異なりますが、一般的には100万円~200万円程です。
4. 起業支援金
移住者が起業する場合に、補助金が支給される制度です。補助金の額は自治体によって異なりますが、一般的には50万円~100万円程度です。
支援制度の利用方法
支援制度を利用するには、各制度の要件を満たす必要があります。要件は制度によって異なるため、詳しくは各制度の窓口に問い合わせてください。
支援制度の注意点
支援制度は、移住を促進するための施策であり、すべての移住者が利用できるわけではありません。また、支給額や要件は自治体によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
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